岡山県瀬戸内市の岡山県立邑久高校様では、ヨーロッパの伝統的な壁画技法「ズグラッフィート」を用い壁画を制作する「ズグラッフィート壁画プロジェクト」を進められています。
壁画プロジェクトでは体育館の外壁に「四季をテーマにした作品4点」を今夏から来年秋にかけて制作する予定で、先日8月4日に第1作目「春の壁画」(横5m×縦3m)が完成いたしました。
壁画に使用する漆喰の材料として弊社消石灰を採用いただいたご縁で、制作現場に立ち会わせていただくことができました。現場では、瀬戸内市在住でポーランド出身の芸術家ラデック・プレディギエルさん指導のもと、美術部の生徒さんたちと地元有志の方々が協力し、漆喰を造る準備から完成まで3日ほどかけて取り組まれておりました。
作品そのものの美しさとともに、日々美術やデザインについて学ばれている生徒さんたちのひたむきさと、それを応援する地域のつながりを感じる事が出来ました。
今月17日・18日には2作目「夏の壁画」が完成し、後日一般の方も観覧できる機会があるそうです。
公開の際は、皆様ぜひ作品をご鑑賞ください。
ズグラッフィートとは?
ズグラッフィートはヨーロッパの伝統的な壁画の技法。ヨーロッパでは教会などの建物にはこの技法で描かれた壁画が現在でも見られるそうです。
制作方法
壁に下地として黒い漆喰(消石灰、川砂、ベンガラを混ぜたもの)を一面に塗ります。
そしてその上に白の漆喰を塗り重ねます。
その後、ヘラなどを使い図案に沿って白色を削っていくことで白黒2色の壁画が出来上がります。
今後も石灰の新しい活用事例があれば随時お伝えしてまいります。