第1回 石積み甲子園が開催されました!

11月4日(土)、徳島県の山あいに位置する町徳島県名西郡神山町にて「石積み甲子園」が開催されました。
石積みワークショップでご協力いただいた 一般社団法人 石積み学校 主催による、高校生が石積みの技術を競う大会で今回が第一回目となります。


これまでのご縁と地元新見高等学校の生徒さんたちが参戦する事もあり、協賛企業の一社として大会を観覧に行きました。事前に大手・地元複数メディアで取り上げられたこともあってか、山々に囲まれたのどかな景色の町に、観覧に来られた大勢の方たちで会場はにぎわっていました。

 

競技会場には地元コーヒー店、パン屋さんやすだち屋さん、そして地元高校生の出店が並び、他にも協賛企業(奥村組様、竹中工務店様、環境工学様)のブース出展や、子供向けのミニ石積み体験コーナーなどもあり、大人から子供まで観戦しつつ石積みに関する体験や地元グルメを楽しめる会場となっていました。

 

 

石積み学校Youtubeチャンネルにて競技開始から終了までの様子が公開されています。

こちらとあわせてご覧いただくとより臨場感が伝わると思います。

▲ 飲食&企業ブース
▲ 飲食&企業ブース
▲子どもも楽しめるミニ石積み体験
▲子どもも楽しめるミニ石積み体験

■ 高校生が石積みの技術を競う1日

「石積み甲子園」での競技ですが、5名1組のチーム4校が今回エントリー。
崩れかけた石積みの壁を取り除き、新たに詰み直すまでを競います。

朝から夕方まで半日をかけて行われます。

 

▲会場となる石積みの壁。各校別に区切られたエリアで石積みに取り組みます。
▲会場となる石積みの壁。各校別に区切られたエリアで石積みに取り組みます。

■ 競技午前:古い壁を崩す

まずは既存の石を上段から崩していきます。
徐々に進めると最後に根石と呼ばれる一番下の土台となる大きな石が現れるのでそれを取り除くまで進めます。根石は大きすぎて運べない物もあるため、ここは大人も協力します。


さらに土を掘って整え、丁張し新たな壁の基準となる水糸を張ります。


これで新たな積み石をするための準備が完了、ちなみにここまでは地元新見高校が最速でした。

▲石積み学校金子先生による開会の挨拶。早朝から観戦に来たお客様も。
▲石積み学校金子先生による開会の挨拶。早朝から観戦に来たお客様も。
▲ 古い石積みを崩していきます。
▲ 古い石積みを崩していきます。
▲古い石積みを崩し終わったら、石積みの基準となる水糸を張っていきます。
▲古い石積みを崩し終わったら、石積みの基準となる水糸を張っていきます。

■ お昼は地元食材のお弁当をみんなで楽しむ

参加チームには地元食材を使ったお弁当がふるまわれました。

 

■ 競技午後:石積み作業

各校お昼を食べ終えると新たな石積みに取り組みます。
まずは根石を置き石をかみ合わせを考えながら詰んでいきます。「この石はどう?ちょっと大きいな〜」など石の相性をチームで相談。ゲンノウで石を叩き、カンカンというかん高い音が響きます。

 

午後になるとギャラリーもさらに増え、生徒さんたちの熱心な作業に大勢の観客が魅力されていました。お客様の中には、岡山出身で徳島在住の方が新見高校を応援したいと駆けつけてくれた方も…、メディアの取材も5社以上訪れており、イベントへの関心の高さに驚きました。

 

▲ 午後から各校どんどん積んでいきます。応援する観客も増えてきました。
▲ 午後から各校どんどん積んでいきます。応援する観客も増えてきました。
▲ 石積みが仕上がってきました。残念ながら各校少し積み残した形で時間切れ。
▲ 石積みが仕上がってきました。残念ながら各校少し積み残した形で時間切れ。

■ 審査結果

15時半競技終了。どの高校も完成までには至りませんでしたが、怪我や事故も無く無事安全に終了しました。

石積み学校と地元石工さん、会場提供された施主さんで最終審査。
審査基準は時間や出来栄えに加えて、安定性や安全管理、作業の効率の良さなど複数の視点があるそう。


結果、石同士のかみ合わせが良かった伊予農業高校が優勝となりました!
順位はつけない予定だったそうなのですが、甲乙付けがたい結果だったそうで、積み石の傾きをうまく考えられていると新見高校も審査員特別賞を受賞できました。
二校の皆さんおめでとうございます。

▲審査風景。石積み学校の先生、地元の石工さん、壁の持ち主である施主さんが細かく見ていきます。
▲審査風景。石積み学校の先生、地元の石工さん、壁の持ち主である施主さんが細かく見ていきます。
▲授賞式。石積み学校代表理事 真田先生より表彰状の授与
▲授賞式。石積み学校代表理事 真田先生より表彰状の授与

 

終了後に新見高校の先生と生徒さんにもお話をお聴きしましたが、みなさんの第一声は「疲れた~!(笑)」 先生からは石の置き方を5人でよくコミュニケーションを取って進めていたことを高く評価されていました。またコロナで修学旅行もずっと出来なかったため、良い思い出になったのではとの感想も述べられていました。

高校生の頑張りに我々大人たちも元気をもらいつつ、新見市を含めた中山間地域の発展に今後も取り組まなければと意欲を感じた1日でした。

みなさんお疲れさまでした!
みなさんお疲れさまでした!